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林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』(The Suit TOKYU Land Corporation's Fraud: Purchase Stage)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

林田力は東急不動産から不利益事実(隣地建て替えによる日照、通風・眺望の喪失など)を隠して新築マンションをだまし売りされた。引渡し後に真相を知った林田力は消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)に基づき売買契約を取り消し、裁判(平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した。

この裁判の経緯は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

悪徳不動産業者の詐欺的商法にみすみす引き込まれていく愚かな自分の姿を描くことは恥ずかしいものであるが、他山の石として役立てていただければ幸いである。失敗も含めて包み隠さず、赤裸々に記述した。林田力には自虐趣味はない。決してだらしなくベラベラしゃべるタイプではない。世の中には自分を曝け出すことが楽しく、慰めにもなる人がいるが、林田力は異なる。それでもマンションだまし売りの実態を明らかにするために必要なことである。

この世に失敗しない人間が存在しないことと同様、マンションだまし売りは誰の身にも災難が降りかかる可能性はある。故に東急リバブル・東急不動産だまし売り事件そのものを直視することに意義がある。東急リバブル・東急不動産の詐欺的商法や不誠実な対応を糾明することは過去の教訓に学び、将来に備えるために必要な手続きである。

『東急不動産だまし売り裁判』シリーズは消費者の権利確立と不動産取引の健全化を思えばこその書籍である。マンションだまし売りは正義に反する強盗まがいの卑劣な行為である。消費者の権利を守ろうとすれば戦う以外にない。倫理もモラルも悪徳不動産業者の前に無力であった。

2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』は「ならぬものはならぬ」をキーワードとする。東急不動産だまし売り裁判も「ならぬものはならぬ」の世界である。マンションだまし売りは「ならぬものはならぬ」である。
http://www.hayariki.net/damashi.html
『東急不動産だまし売り裁判』には不動産業界関係者には耳の痛い話もあるが、東急不動産だまし売りを擁護しても、悪徳不動産業者の開き直りとして非難の的になるだけである。『東急不動産だまし売り裁判』の真心を理解し、受け入れることを期待する。不動産問題に関わる研究者や実務家・政策担当者は『東急不動産だまし売り裁判』を出発点として各々の仕事を進めてもらいたい。
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mm
  • NONAME
  • 2013/04/23(Tue)13:24:21
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